2021/08/22

'59 Karmann Ghia コンバーチブルトップの張り替え #02

 

幌のフレームをチェックしていくと・・・


まず、各ウッドボウ(木製のフレーム)が本来の木製のものでは無く、
リプロダクションの樹脂製のものが使われていました。

これの何が問題かというと、
使われている樹脂の材質が問題なんです。
硬さはそれなりにあるんですが中身がスポンジ状のもので、
タッカーの針やクギ、ネジ等が効かないんです。
取り付けた直後は何となく効いてる様な感じなんですが、
時間が経つに連れグラグラになってきてしまいます。

今回も例外ではありませんでした。
開閉時に幌の前端を持つとグラグラしていたんですが、
理由はこれですね。。。

そこで張り替えにあたり、木製の物をドイツから取り寄せました。
かなりしっかりした重い木で作られています。


そしてもう一つ問題がありました。
スチール製の各フレームを接続するボルト類です。
各フレーム自体は特に問題なかったものの、
それを固定するボルトが以前に別の物に交換されていたり、
残っているものも曲がっていたり。。。
そのせいでかなりガタが出ていました。
これも動きが悪かった一因ですね。

段付きの特殊な物なので既製品ではまかなえず、
リプロダクションがあるものはそれを、
ない物は既製のボルトを旋盤で加工して必要な分を揃えました。


フレーム自体はある程度分解して塗装しています。


やはりキレイになると気持ちが良いですね!


諸々の準備ができたので、フレームを組付けていきます。

















2021/08/21

'59 Karmann Ghia コンバーチブルトップの張り替え #01

 

カルマンギアのコンバーチブルトップの張り替えです。

今回作業させていただくのは、
こちらの59年、通称、Lowlight(ローライト)。
ちなみにヘッドライトの位置が後の年式より低いのでこう呼ばれています。
国内では角テールという呼び名も一般的ですね。


一見、特に問題無さそうに見えますが・・・

ヘッドライナーはかなり傷んでいました。

また、幌を開閉する際にも少し不具合があり、
それをストレスに感じられていたとの事でした。

早速分解していきます。

生地を剥がしていき・・・


幌のアッセンブリーを取り外し、

フレームだけの状態にしてチェックしていきます。。。




2021/08/07

'73 "OG Paint" BUG #01


突然ですが、先日、
個人的に’73年のビートルを入手しました!!
(安心してください、以前から所有してる’56 Lowlightはまだ手放していません)



'73年のVW1300、色はL61B スマトラグリーンです。

実は以前から、高年式のビートルを普段乗りにしようと車両を探していたんです。

もちろん、アイロンテール以前の年式も良いのですが、
昨今の価格高騰により、コンディションの良い車両はなかなか手が出ない。。。

ビッグテールなら、何とかなるかな?
・・・と探し始め、

できれば’74年以前の、フロントフェンダー上にウインカーが付いてるタイプが良い。
更に言えば1200㏄のスタンダードではない方が良い。
(エンジンに関しては1200ccでも何の問題もないのですが、
内装が簡素化されていない方が良かったので。。。)
内装は基本的に張り替えるつもりなので傷んでいてもあまり気にしないけど、
ボディはしっかりしてるもの。
ペイントはヤレていても全然オッケーだけど、
出来るだけ塗り直されていないもの。
そしてあまりイジられていないオリジナルに近いもの。。。

・・・こんな条件でしばらく探していました。

普段、車両を探されてるお客様には、
「あまり条件を絞りすぎると見つかりませんよ~」と言っているんですが、
その割にかなり絞り込んでますね。(^^;)

ただここで大事なのはボディカラーを絞っていないことです。
特定のボディカラーを希望される方は多いのですが、
そこを絞り込んじゃうと、
ホントに良いクルマを逃してしまう可能性も高くなってしまうと思います。

なので自分としては上記の様にある程度イメージはしながらも、
ボディーカラーで絞り込むことはせず探していました。

探し出して半年以上たったある日、たまたま見つけたのが、
写真の'73年です。

ボディの塗装は95%以上オリジナル。
インテリアは100%オリジナル(ボロいので張り替えますが)
走行距離は実走行で約90,000キロ。
最近まで30年以上地方の車屋さんで眠っていたという個体です。

今現在は「かろうじて動く」くらいの状態なので、
これから色々と手を入れていき、
見た目も中身もしっかりとした状態に仕上げて・・・と、
キッチリ妄想はしているのですが、
実際の作業は非常にスローペースになると思います。

進捗はブログ等でお伝えしていこうと思います!